未入金詐欺(みにゅうきんさぎ)
カテゴリ:リスクと保護
未入金詐欺とは、利用者にギフトカードのコードを先に送らせておきながら、 約束した代金を振り込まない買取詐欺の手口です。 コードは現金と同じ性質を持っています。 そのため、送った時点でコードが悪用されます。そのうえ、相手と連絡が取れなくなります。
なぜ、この形の被害が起きるのか
ギフトカードのコードを知った人は、誰でもそのコードを使えます。 いったん送ったコードは、こちらの手元に呼び戻せません。
コードを送った時点で、利用者の側の引き渡しは終わっています。 一方で、相手の支払いはまだ行われていません。 先に渡して、あとで払うという順番が、 未入金詐欺の成立を許しています。
さらに、通信販売で消費者を守るクーリング・オフも、 ギフトカードの買取では使えないと考えておくのが現実的です。
よくある誘い文句・危険なサイン
- 相場より極端に高い換金率で誘います(換金率の項も参照)。
- コードを先に全部送らせます。振込より先にコードを要求します。
- 「今だけ」と焦らせて、判断を急かします。
- 運営会社や所在地、連絡先が確認できません(特商法表記がない)。これが最も注意したいサインです。
- 古物商許可の番号が確認できません(※デジタルコード専門では不要な場合もあるので、運営者情報とあわせて見てください)。
「極端に高い率」とは、どのくらいか
数字で見ると、判断しやすくなります。 当サイトは9サイトの買取相場を毎日実測しています。 9月2日時点では82.0%から85.0%で、 額面10,000円のカードなら受け取れるのは8,200〜8,500円です。 50日ぶんの記録では64.0%から98.9%まで動いています。
この幅は日によって大きく変わるので、「◯%以上なら怪しい」という固定の線は引けません。 判断するなら、その日の実測と比べてください。 この幅は、業者が買い取ったカードを別の販売先に売って利益を出す (在庫・再販)という構造から生まれます。
この幅から大きく飛び抜けた提示は、商売として説明がつきにくくなります。 たとえば「98%」や「100%」といった数字です。 率が高いこと自体は、それだけで問題になりません。 説明のつかない高さが、立ち止まる合図になります。
身を守るには
- 高い率に条件が書かれていないときは、申し込む前にその条件を確かめてください。
- 売る前に、運営者情報と許可番号を必ず確認してください。
- コードを送る直前が、いちばん引き返しやすい時点です。少しでも不安があれば、やめてください。
- 相手に急かされたときは、急かすこと自体をサインとして扱ってください。
送ってしまったあとに、できること
コードを送ったあとで入金がない場合、送ったコードを取り戻すことはできません。 しかし、次のことには意味があります。
- 申込画面やメッセージ、振込予定の説明などを、消さずに保存してください。
- 相手の名乗り、サイトのURL、やり取りの日時を控えておいてください。
- 早めに相談してください。時間が経つほど、手がかりは減ります。
取引や契約の困りごとは、消費者ホットライン「188(いやや)」に相談してください。 詐欺かもしれないと感じる段階なら、警察相談専用電話「#9110」があります。 急を要すると感じる場合は110です。
未入金詐欺の手口は、「急かす」「条件を示さないまま好条件だけを見せる」といった形で、 冷静に考える時間を奪うように組み立てられています。 引っかかってしまったとしても、原因は、考える時間を奪うこの手口の側にあります。 自分を責める必要はありません。記録を残して相談するほうが、はるかに前に進みます。