SNS型投資・ロマンス詐欺|ギフトカードを求められたら疑うこと
見覚えのない請求や勧誘が届いたときは、詐欺・注意喚起の記録で、 同じ手口がいま出回っていないか確かめられます。
いま被害がいちばん増えている詐欺は、SNSでの「ふつうのやりとり」から始まります。入口の時点では、詐欺かどうかを見分ける手がかりがほとんどありません。マッチングアプリやSNSで知り合った相手と、しばらくふつうに話したあとで、はじめてお金の話が出てきます。
警察庁の暫定値によると、2026年上半期はSNS型の投資詐欺・ロマンス詐欺の被害が過去最悪の水準になりました。 このページでは、まず被害の数字を並べます。そのうえで、どこを見れば安全側に立てるかを中立に整理します。見るところはひとつで、「お金の渡し方」です。
いま、何が起きているのか(数字で見る)
警察庁の暫定値によると、2026年上半期の特殊詐欺のうち、被害がとくに大きかったのは次の2つです。
- SNS型投資詐欺:約797.9億円で最多。前年同期比 約444.9億円増と、ほぼ倍増しました。
- SNS型ロマンス詐欺:約246.6億円。
いずれも2023年比で、認知件数・被害額とも約4倍に急増しています。 金額が大きくなっただけでなく、被害にあった人の数も増えています。
「最初の接触」は、どこから始まるのか
SNS型ロマンス詐欺の「最初の接触」は、警察庁の暫定値によるとマッチングアプリが全体の1/4超でした。これにInstagram・Facebookを合わせると約75%が、これらSNS経由での接触でした。
最初の接触は、次のような形で起きます。
見知らぬ番号からの着信ではなく、「アプリで知り合った、感じのいい相手」や「たまたまDMをくれた、話の合う人」、そういう自然な入口から、少しずつ距離を縮めてくる。
やりとりの最初に、お金の話は出ません。話題になるのは、趣味の話や仕事の相談、将来のことです。信頼が育ったころに、相手ははじめて「実はいい投資があって」「いま困っていて」と切り出します。 そのため、感じのいい相手とのやりとりが、そのまま詐欺の入口になります。
巧妙化する手口:「ニセ警察」やAIも
接触の入口だけでなく、名乗り方も多様になっています。 最近は「警察官」を名乗って不安をあおる手口も急増していると、警察庁が注意を呼びかけています。「あなたの口座が犯罪に使われている」などと連絡し、連絡を受けた人にそのままお金を動かさせる、という形です。
さらに、AIを使って画像や会話を巧妙に見せるケースも指摘されています。 「写真があるから本物」「動画で顔を見たから大丈夫」と思いたくなりますが、写真や動画があることは、相手が本人である証拠にはなりません。
詐欺を見分ける、いちばんシンプルなサイン
「では何を信じればいいのか」と不安になるかもしれません。 判断の手がかりは、ひとつだけです。相手が誰であっても、「お金の渡し方」を見てください。
SNS型の投資・ロマンス詐欺では、お金の受け渡しに次のような手段が使われます。
次の1点だけ覚えておいてください。
とくにギフトカードは、本来「その発行企業の商品にしか使えない」ものです。 投資の入金や、誰かへの立て替えに使うようには作られていません。そのため、「別の支払いのためにギフトカードを買って番号を送って」と言われた時点で、本来の用途から外れています。詐欺を疑ってください。
「ギフトカードで払って」がなぜ詐欺のサインなのかは、「ギフトカードで払って」は詐欺のサインにくわしくまとめています。
「これは怪しいかも」と思ったら
もし途中で違和感を覚えたら、お金やコードを渡す前に、いったん止まってください。番号を送ったあとでは、取り戻すのが難しくなります。
- 消費者ホットライン「188(いやや)」(全国共通・最寄りの消費生活センターにつながります)
- 「詐欺かもしれない」と感じたときの動き方は、「入金されない・詐欺かも」と思ったときの対処法に整理しています。
- 「サポート」を装う手口については、サポートを装う詐欺の手口もあわせてどうぞ。
一人で「これって詐欺かな」と抱え込むより、誰かに話すほうがずっと早く冷静になれます。
まとめ:判断するのは「相手」ではなく「お金の渡し方」
- 2026年上半期は、SNS型投資詐欺(約797.9億円・ほぼ倍増)とロマンス詐欺(約246.6億円)が過去最悪の水準になりました(警察庁の暫定値)。2023年比では約4倍に急増しています。
- 「最初の接触」の約75%は、マッチングアプリ・Instagram・FacebookなどSNS経由です。感じのいい相手とのやりとりが入口になります。
- ニセ警察やAIの活用で、手口は年々巧妙になっています。写真や動画があることは、相手が本人である証拠になりません。
- 「投資のため」「あなたのため」とギフトカード購入や送金を求められたら、まず詐欺を疑ってください。いったん止まって、消費者ホットライン188に相談してください。
お金やギフトカードを求められるというサインを知っていれば、途中で止まれます。
なお、SNS型はあくまで入口のひとつです。なぜ詐欺全体でギフトカード・電子マネーが狙われるのかという仕組みは特殊詐欺の被害が過去最悪に|なぜギフトカードが狙われるのかにまとめています。
参考(出典)