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「ギフトカードで払って」は詐欺のサイン|請求・還付金・親しい相手を装う手口

公開:2026/7/29 / 更新:2026/8/6 / 著者:ギフトカード総研編集部かりん

「ギフトカードで払って」と求められたら、相手が誰であってもまず詐欺を疑ってください。正規の料金請求で支払い手段にギフトカードのコードを指定されることは、まずありません。コードは伝えた瞬間に使われて取り戻せないため、急かされてもその場で応じず、消費者ホットライン「188」や警察相談専用電話「#9110」に相談するのが最も確実な対処です。

「料金が未納です」「ウイルスに感染しました」と言われ、 アップルギフトカードを買ってコードを教えるよう求められることがあります。 この求めは、ほぼ確実に詐欺です。落ち着いて対処してください。

😰 「未納料金がある」と言われて、ギフトカードで払えって…これって本当に詐欺なんですか?
🍎 はい、まず詐欺を疑ってください。正規の料金請求で、支払い手段にギフトカードのコードを指定されることは、まずありません。落ち着いて大丈夫です。
出典 公式チャンネル熊本県警察(熊本県警) 2022年4月8日 公開 杉良太郎特別防犯対策監からのメッセージ【「電子マネーを買って」は詐欺編】

なぜ詐欺師はギフトカードを使わせるのか

ギフトカードのコードは、 相手に伝わった瞬間に使われてしまい、取り戻すのがきわめて難しいからです。 銀行振込と違って送金の足取りをたどりにくいため、詐欺師にとって都合がよいのです。

よくある手口

どの手口も、「今すぐ」「誰にも言わずに」と急かすのが特徴です。

名乗られやすい相手と、実際のところ

手口の文面は毎年変わりますが、「誰を名乗るか」の型はだいたい決まっています。

名乗ってくる相手よくある言い分実際のところ
公的機関(税・年金・自治体など)「未納の税金があります」「還付の手続きに費用が必要です」公的な支払いは納付書・口座振替・指定された納付方法で行われます。ギフトカードのコードで納付とする制度はありません
大手通販・配信サービス「アカウントに未払いがあります」「復旧に必要です」料金はそのサービスに登録した支払い方法で処理されます。コードを電話やメールで聞き出すことはありません
パソコンの警告画面・サポート窓口「ウイルスに感染しました」「この番号へ今すぐ」「修理代をギフトカードで」本物のサポートが、画面いっぱいの警告と電話番号で急がせることはありません。修理代の受け取り方としても不自然です
通信会社・電力などの契約先「本日中に払わないと止まります」契約先の請求は請求書や会員ページで確認できます。支払い方法はあなたの契約に紐づいています
知人・恋人・SNSで知り合った相手「困っている。ギフトカードを買って番号を送って」アカウントの乗っ取りや、なりすましのことがあります。ふだん使っている電話番号など、別の手段で本人に直接確認してください
勤務先の上司・取引先「至急、会社用に買っておいて。あとで精算する」経費の立て替えをチャットだけで指示する運用は考えにくいものです。社内の正規の連絡手段で確かめてください

表の「よくある言い分」の列はいくらでも言い換えられますが、「実際のところ」の列は、どの行もほとんど同じことを言っています。 本来の支払いは、あなたの契約や制度と結びついた方法で行われます。

見分けるのは、相手ではなく「支払い方法」相手が本物かどうかを見抜こうとすると、どうしても迷います。会社名も、役職も、電話番号の表示も、いくらでも装えるからです。だから判断の軸を「誰が言っているか」ではなく「何で払えと言っているか」に置いてしまいましょう。支払いをギフトカードで求められた時点で、相手が誰であっても答えは同じです。応じないでください。それだけで迷わずに済みます。
名前をかたられた企業も、被害を受けている側です実在する企業やサービスの名前が使われることがありますが、それはその企業が何かをしているという意味ではありません。知名度が高いほど信じてもらいやすいので、名前が勝手に使われているだけです。企業側も、注意喚起を出すなどの対応に追われています。名前を勝手に使われた企業も、この手口の被害を受けている側です。「あの会社は危ない」ではなく、「その連絡が本物とは限らない」と受け取ってください。

Apple自身が、同じことを書いています

発行元であるApple自身が、ギフトカード詐欺についてのページを出しています(2026年6月30日公開)。以下は、その発行元の言葉です。

出典Appleサポート「ギフトカード詐欺について」(2026年6月30日公開)

Appleギフトカードは、Appleから製品やサービスを購入する場合にのみ利用できます。誰かがAppleギフトカードを使ってAppleが販売していないものを購入するように要求してきた場合、詐欺の可能性があります。

使えない支払いの例として、Appleは次の2つを挙げています。

Appleが挙げている例具体例(原文のまま)
請求書公共料金、借金の返済、医療費など
政府機関の手数料税金、移民関連の費用、社会保障費用など

コードの扱いについても、はっきり書いています。

ギフトカードの裏面に記載されている番号を、よく知らない人や会ったことのない人には教えないでください。詐欺師がその番号を入手すると、あなたが法執行機関(警察)やAppleサポートに連絡する前に、カードの資金が使われてしまうおそれがあります。

「連絡する前に使われてしまう」という書き方です。気づいて動くまでの時間が、そもそも無いということを、発行元自身が認めています。

Appleが挙げる、共通する手口

Appleは、詐欺師に共通する動き方を5つ挙げています。

電話、テキストメッセージ、メール、またはソーシャルメディアを通じて連絡する

パニックと切迫感を生み出す

ギフトカードを使った支払い、金銭的な支援、贈り物を要求する

ギフトカードの購入方法について具体的な指示を与える

ギフトカードの引き換えコードを要求する

上の表で並べた「誰を名乗るか」は毎年変わりますが、この5つの動きは変わりません。判断するときは、名乗ってきた相手より、この5つの動きのほうを見てください。とくに4つめの「購入方法について具体的な指示を与える」は、正規の請求では起こりません。

被害に遭ったと思ったらAppleは「Appleギフトカードが関係する詐欺の被害に遭ったと思われる場合は、Appleサポートにご連絡ください」と書いています。あわせて、消費者ホットライン188と警察相談専用電話#9110もご利用ください(窓口の使い分け)。

絶対にやってはいけないこと

🔰 応じちゃいけないのは分かるんですけど、電話で強く言われると、うまく断れない気がして…。
🍎 上手に断ろうとしなくて大丈夫です。説得する必要も、納得してもらう必要もありません。「いったん切ります」の一言でいいんですよ。

そのまま使える「断り方」

詐欺の電話やメッセージは、あなたに考える時間を与えないことで成り立っています。 そのため、いったん会話を止める一言を用意しておけば、その手口は成立しなくなります。 理由を説明する必要も、相手を言い負かす必要もありません。

「切る」は失礼ではありません本物の相手なら、あなたがかけ直しても困りません。かけ直されると困るのは、相手が本物でないときだけです。だから「いったん切ります」は、相手を疑う失礼な言葉ではなく、お互いにとって安全な確認の手続きだと考えてください。強く引き止めてきたり、切らせようとしなかったりする場合は、それ自体が、はっきりしたサインになります。
レジで声をかけられたら、それは助け船コンビニや家電量販店で高額のギフトカードを買おうとすると、店員さんから使い道を尋ねられることがあります。疑われているように感じるかもしれませんが、あれは被害を止めるための声かけです。気まずく思って言葉を濁す必要はありません。「電話でこう言われて買いに来た」と正直に話すのが、いちばん早い確認になります。声かけや購入制限がある理由はレジで「何にお使いですか?」と聞かれたらで説明しています。

どのくらい起きているのか

警察庁の暫定値では、2026年上半期の架空料金請求詐欺は3,115件(前年同期比 +8.5%)、被害額74.6億円でした。

名目べつの認知件数を、下の表にまとめました。

名目認知件数(2026年1〜6月)
サポート名目(ウイルス除去など)735件
有料サイト利用料金等の名目252件
訴訟関係費用等の名目24件
名義貸しトラブル等の名目7件
その他の名目2,094件

電子マネーやギフトカードで払わせる形が目立つのは、表のなかのサポート名目です。

確認された場面(新しい順)

当サイトが確認した時点の日付を付けています。手口は入れ替わります。古いものが今も出回っているとは限りませんし、ここに無い言い方をされることもあります。新しく確認しだい、上に足していきます。

7月29日 「未納料金があります。本日中に」と電話やメッセージが来る

期限を切って、放置すると大変なことになると思わせる型です。話が進むと「今日中の入金は難しいので、コンビニでギフトカードを」と誘導されます。身に覚えのある請求であっても、確認は、請求書や会員ページなど、自分がもともと知っている経路で行ってください。届いた連絡に書かれている電話番号やリンクは使わないでください。

7月29日 税金・還付金・給付金の名目で求められる

「未納の税金がある」「還付の手続きに費用がかかる」といった形です。公的な支払いは納付書・口座振替・指定された納付方法で行われます。ギフトカードのコードで納付とする制度は存在しません。役所を名乗る連絡が来たら、自分で調べた窓口の電話番号にかけ直してください。連絡に書かれていた電話番号は使わないでください。

7月29日 やり取りを重ねた相手から、少額から頼まれる

SNSやマッチングで親しくなった相手、あるいは知人を装ったアカウントから「事情があってカードが使えない」と頼まれる型です。最初は少額から始まり、やり取りが続くにつれて金額が上がっていくのが特徴です。金額が大きいか小さいかにかかわらず、「ギフトカードのコードを送らせる」という形そのものに注目してください。本人かどうかは、ふだん使っている電話番号など別の手段で確かめられます。

画面に警告が出ている場合は、こちらパソコンやスマホに「ウイルスに感染しました」という警告と電話番号が出る型(サポート詐欺)は、対処の手順が違います。まず画面を閉じるところから始まるので、「ウイルスに感染しました」の偽警告は詐欺にまとめてあります。

遭ってしまったら/怪しいと思ったら

一人で判断せず、公的な窓口に相談してください。

早く相談するほど、対応の選択肢が残ります。

どこまで進んだかで、やることが変わります

「もう全部だめだ」と感じてしまうかもしれません。 しかし、どこまで進んだかによって、できることは変わります。まず、自分がどの段階にいるかを確かめてください。

1
まだ買っていない(求められただけ):ここで止まれたなら、被害はありません。買わない・返信しない・かけ直さない、の3つで十分です。心配なら、その場で家族や188に相談してください。相手からの着信やメッセージは、消さずに残しておくと相談のときに役立ちます。
2
買ったけれど、コードはまだ伝えていないいちばん被害を止めやすい段階です。これ以上は買わないでください。スクラッチ部分を削ることも、写真を撮ることも避けてください。そのうえでレシートを持って、購入したお店や購入先に事情を相談してみてください。状況やお店によっては対応の余地が残っていることがあります(できるかどうかは一律ではありません)。あわせて188にも相談を。
3
コードを伝えてしまったできるだけ早く相談してください。コードは使われてしまうと戻せないことが多いのですが、早く動くほど記録が残り、選べる手も増えます。レシート・カードの現物・やり取りの画面は捨てずに保管を。そして、相手から「解決のためにもう一枚」と言われても、そこで必ず止まってください。追加の被害だけは、いまからでも確実に防げます。
4
遠隔操作のアプリを入れてしまった・口座やカードの情報も渡した:心当たりのないアプリは削除し、カード裏面やカード会社アプリに書かれた窓口、契約先の正規のサポートへ自分から連絡してください。対応方法は端末や事業者によって違うため、各社の案内が優先されます。

相談するときは、いつ・どこで・いくら・誰に言われたのかが分かる材料があるとスムーズです。 うろ覚えでもかまいません。思い出せる範囲で相談してください。きちんと整理してから相談しようとして遅くなるほうが、もったいないくらいです。

⚠️ そのあとに来る「取り戻します」に注意被害のあと、しばらくして「お金を取り戻せます」「調査費用が先に必要です」といった連絡が届くことがあります。困っている人ほど、わらにもすがる思いで応じてしまいます。取り戻すために、先にお金やギフトカードを求めてくる相手は、二次被害の入口と考えてください。相談は、188#9110といった公的な窓口から始めれば十分です。
自分を責めなくて大丈夫ですこの手口は、不安にさせて、急がせて、誰にも相談させない、この3つを同時に仕掛けてきます。冷静さを奪うように設計されているのですから、引っかかったことは注意力の問題ではありません。悪いのは、そう仕向けた側だけです。いま必要なのは、反省ではなく「早く相談すること」。それだけに集中してください。
🥺 もう伝えてしまったかもしれません…どうすればいいですか?
🍎 一人で判断せず、消費者ホットライン「188」や警察相談専用電話「#9110」に相談してください。レシートは残しておいて。早く動くほど選択肢が残ります。

家族に伝えておきたい、たった一行

手口はこれからも増えますし、文面も年々うまくなっています。 だから、手口を全部覚える必要はありません。家族で共有するなら、次の一行だけで十分です。

お金の支払いをギフトカードで求められたら、それは全部ニセモノ。

そしてもう一つ、あわせて伝えておきたいことがあります。 「迷ったら、いつでも電話していい」という一行です。

詐欺は「誰にも言わないでください」と孤立させることで成り立ちます。 反対に、相談していい相手がいると分かっているだけで、途中で止まれます。 家族に「引っかかったら怒られる」と思われてしまうと、その時点で相談してもらえなくなります。 責めない空気をつくっておくことが、いちばんの防止策です。

ギフトカードそのものは、悪いものではありませんここまで詐欺の話が続きましたが、アップルギフトカードは本来、贈り物や自分の買い物のためのふつうの商品です。問題なのはカードではなく、「支払いの手段として第三者にコードを要求する」という行為のほうです。もらったカードを使う・贈るといった通常の使い方まで、こわがる必要はありません。

出典

まとめ

「ギフトカードで支払って」と求められたら、相手が誰であっても詐欺を疑ってください。 コードは伝えたら戻せません。急かされても、その場で応じず、 188・#9110に相談してください。

なお、ここまで説明した詐欺の手口は、「不要なギフトカードを売る買取」とは まったく別の話です。買取自体は、正規の業者を選べば安全に利用できます (安全ガイド)。

本記事は一般的な情報提供です。被害の際は速やかに公的窓口へご相談ください。


参考(出典)

よくある質問

Q公的機関が、税金や未納料金をギフトカードで払わせることはありますか?
Aありません。税金や社会保険料、公共料金といった公的な支払いは、納付書・口座振替・指定された納付方法で行われます。ギフトカードのコードを読み上げさせて納付とする制度は存在しません。「公的な支払いをギフトカードで」と言われた時点で、詐欺と考えて大丈夫です。相手が役所や警察の名前を出してきても同じで、名前は誰でも名乗れます。
Q相手が有名企業の名前を出してきました。本物の可能性はありますか?
Aその企業が実在することと、電話やメールの相手が本物であることは別の話です。名前をかたられている企業も、名前を悪用された側で、被害者でもあります。見るべきは会社名ではなく支払い方法です。サービスの料金は、あなたがそのサービスに登録した支払い方法で処理されます。コードを口頭やメールで聞き出す正規のサービスはありません
Qまだギフトカードを買っただけで、番号は伝えていません。どうすればいいですか?
Aいちばん被害を止めやすい段階です。まず、これ以上は買わない・コードを削らない・相手に返信しないでください。そのうえで、レシートを持って購入したお店やカードの購入先に事情を相談すると、対応の余地が残っていることがあります(対応できるかはお店や状況によって異なります)。あわせて消費者ホットライン188にも相談しておくと安心です。
Qコードを伝えてしまいました。もう手遅れでしょうか?
A「もう遅い」と決めつけずに、できるだけ早く相談してください。コード自体は使われてしまうと戻せないことが多いのですが、早く動くほど記録が残り、選べる手も多くなります。消費者ホットライン188、事件性を感じるときは警察相談専用電話#9110(緊急時は110番)へ。レシート・カードの現物・やり取りの画面は捨てずに残しておいてください。そして「解決のためにもう一枚」と言われても、それ以上は応じないでください。
Q「被害金を取り戻します」という連絡が来ました。頼んでもいいですか?
Aいったん止まってください。被害のあとに届く「お金を取り戻せます」「調査費用が先に必要です」といった連絡は、二次被害の入口として知られています。取り戻すために先にお金やギフトカードを求めてくる相手には応じないのが原則です。相談は、188#9110といった公的な窓口から始めれば十分です。
Q高齢の家族が心配です。どう伝えておけばいいですか?
A手口を全部覚えてもらう必要はありません。「お金の支払いをギフトカードで求められたら、それは全部ニセモノ」、この一行だけ共有しておけば十分です。あわせて、迷ったら家族に電話していいと伝えておいてください。詐欺は「誰にも言わないで」と孤立させることで成り立つので、相談していいと分かっているだけで防げます。責めない空気をつくることが、いちばんの備えです。