お盆の帰省が、親を詐欺から守るチャンス|実家でさりげなく確認したいこと
公開:2026/8/1 / 更新:2026/8/6
/ 著者:ギフトカード総研編集部かりん
見覚えのない請求や勧誘が届いたときは、詐欺・注意喚起の記録で、
同じ手口がいま出回っていないか確かめられます。
帰省したときに親の詐欺被害を防ぐには、スマホの画面に出る警告と、コンビニでギフトカードを買った履歴の2つを見るのがいちばん早いです。どちらも、その場で数分あれば確かめられます。
久しぶりの帰省です。顔を見て、少し話して、あっという間に帰りの時間になり、つい、いつも通りに流してしまいますよね。
でも、その数時間が、親を詐欺から守るいちばんのチャンスだったりします。
離れて暮らしていると、電話では「元気だよ」と言う親も、家の中までは見えません。
特殊詐欺(オレオレ詐欺・還付金詐欺・サポート詐欺など)は、ひとり暮らしや、家族の目が届きにくい高齢者が狙われやすいと言われています。
身構えなくて大丈夫です。
😟
うちの親に限って…とは思うけど、離れてると正直わからないな。
🍎
そう思うのが自然です。だからこそ「たまに会うとき」に、さりげなく見ておくと安心。難しい話はいりません。順番に見ていきましょう。
出典
長野県警察公式チャンネル(長野県警)
2022年3月1日 公開
「電子マネーを買って…」は、詐欺だら!?
なぜ「たまに会う」だけだと、気づきにくいのか
特殊詐欺は、ある日いきなり大金を、というより、じわじわ距離を詰めてくる手口が多いのが特徴です。
- 詐欺をしかける側は、電話で親しくなり、親を少しずつ信用させます
- 詐欺をしかける側は、「あなたにだけ」「今日中に」と言って、親が家族に相談する時間を与えません
- 詐欺をしかける側は、お金やトラブルなど、家族に相談しづらい話題で親を囲い込みます
離れて暮らす子世代が実家に電話をするのは、せいぜい週に一度か、月に数回です。
そのあいだに起きた小さな変化は、電話ごしの「元気だよ」ではまず伝わりません。
しかし帰省のときは、家に上がって、親の様子を自分の目で見ることができます。
肩の力を抜いて「調べる」というより「いつもと違うところがないか、なんとなく気にかける」くらいで十分です。あれこれ問い詰めると、かえって親は話しづらくなります。
実家でさりげなく確認したい、3つのこと
帰省中に自然とできる範囲で、次の3つに目を向けてみてください。
1見慣れない書類・契約書・見積書が増えていないかを見ます。郵便物の山、リフォームや屋根・外壁工事の見積書、覚えのない契約書が目につくときは、内容をたずねてみてください。家の外壁や屋根に、頼んだ覚えのない工事跡がないかも、さりげなく確かめます。
2不審な電話のやり取りがないかを確かめます。留守番電話や着信履歴に、知らない番号や非通知が並んでいないかを見ます。「役所」「還付金」「息子の会社」を名乗る電話の話が親から出たら、ゆっくり聞いてみてください。
3「ギフトカードを買ってきて」と誰かに言われていないかを確かめます。コンビニでギフトカードを買うよう言われた、という話が出たら、その依頼そのものが詐欺のサインです。
3つめについて、少し補足します。
「未払い料金がある」「パソコンが故障した」などと言って、コンビニでギフトカードを買わせ、番号を送らせる手口が広がっています。
ギフトカードは、発行した企業の商品を買うために使うものです。
誰かへの支払いのために要求された時点で、詐欺と考えて大丈夫です。
⚠️ ここは特に「ギフトカードで払って」「番号を教えて」は、買い物でも料金支払いでもありません。もし親がすでにコンビニへ向かおうとしていたら、いったん止めてあげてください。くわしくは
「ギフトカードで払って」は詐欺のサインにまとめています。
もし「あれ?」と思う話が出てきたら
帰省中に、詐欺かもしれない話が出てきても、頭ごなしに「騙されてる!」と言わないのがコツです。
親も、うすうす不安に思いながら言い出せないでいることがあります。
- まずは、親の話を最後まで聞いてください。責めずに、「それは心配だね」と受け止めます。
- お金やカードの番号を相手に渡す前であれば、いったん止まるだけで十分です。その場では、契約も送金も番号の送信もしないでください。
- 「サポート詐欺」(パソコンに警告画面が出る手口)が疑わしいときは、サポート詐欺とギフトカードを、親御さんが「買ってと言われた」なら親がギフトカードを買ってと言われたらを、一緒に見てみてください。
- すでに支払ってしまった、詐欺かもしれない、そんなときの動き方は「詐欺かも」と思ったときの対処法に整理しています。
「もう何か月も前の話だから」と思ったときに時間が経っていることを理由に、相談をやめてしまうことがあります。詐欺の時効は、刑事が
7年、民事は
損害と加害者を知った時から3年です(刑法246条・刑事訴訟法250条・民法724条)。相手が誰か分からないまま過ぎた時間は、民事の3年には入っていません。年数と数え始める日は
詐欺の時効は何年かに条文で整理しています。
時効より先に、防犯カメラや通信の記録のほうが消えます。親御さんの話を聞いたその日に、レシートとやり取りをまとめておいてください。
家族でできる、これからの対策
一度の帰省で全部やろうとしなくて大丈夫です。できることから、少しずつ進めてください。
1合言葉を決めておきます。家族だけの秘密の言葉を決めておくと、「本当に家族からの電話か」を親が確かめられます。オレオレ詐欺のような「なりすまし」に効きます。
2留守番電話を基本にします。知らない番号にはすぐ出ないで、留守電を聞いてからかけ直す習慣にします。迷惑電話をブロックする機能つきの電話機に替えるのも有効です。
3連絡と見守りを続けます。定期的に電話をかけたり訪ねたりするほか、お住まいの自治体に高齢者の見守り支援制度がないかを、一度調べておくと安心です。
帰省のついでに、ひとことだけ「変な電話が来たら、まず私に電話してね」。それだけでも、親にとっては大きな安心になります。相談できる相手がいると分かるだけで、詐欺は入り込みにくくなります。
困ったときの相談先
「これは詐欺かもしれない」「もう払ってしまったかも」と感じたら、ひとりで(親子だけで)抱えないでください。
- 消費者ホットライン「188(いやや)」(全国共通・最寄りの消費生活センターにつながります)
- 帰省のあとでも、気になることがあれば早めに相談してください。
まとめ:今度の帰省で、ひとつだけやってみる
- 特殊詐欺はじわじわ近づくので、電話ごしの「元気だよ」では気づきにくいです。実際に会える帰省が、いちばんのチャンスになります。
- 実家では①見慣れない書類、②不審な電話、③「ギフトカードを買ってきて」の3つに、さりげなく目を向けます。
- 家族でできる対策は合言葉・留守番電話・見守りの継続の3つです。できることから始めてください。
- 迷ったときは消費者ホットライン188に相談します。
久しぶりの帰省では、話したいことがたくさんあると思います。
そのついでに、家の中の様子と、親の話に少しだけ耳を傾けてみてください。
書類や電話に目を向けるだけでも、被害を防げることがあります。
参考(出典)
- ALSOK「高齢者の特殊詐欺被害を防ぐ!家族とできる最新の防犯対策」(ALSOK)
よくある質問
Q帰省したとき、何を見ておけばいいですか?
A身に覚えのない請求書やはがき、コンビニのレシート(ギフトカードの購入)、電話の着信履歴あたりが手がかりになります。探し回るのではなく、会話のついでに目に入る範囲で十分です。
Q親を問い詰めるようで気が引けます。
A問い詰める必要はありません。「最近こんな詐欺が多いんだって」と自分の話として切り出すほうが、身構えさせずに済みます。責める形になると、かえって話してもらえなくなります。
Q「ギフトカードを買ってきて」と言われた、と聞きました。
Aその時点で詐欺を強く疑ってよい場面です。公的機関や大手企業が、支払いをギフトカードで求めることはありません。まだ番号を伝えていなければ、被害を止められる可能性があります。
Qすでにお金を払ってしまったようです。
A本人を責めないでください。まずやり取りや購入の記録を保存し、消費者ホットライン188や警察相談専用電話#9110へ。早いほどできることが多く残ります。
Q離れて暮らしていると、見守りは難しいのでは?
A毎日でなくて大丈夫です。「困ったときに相談していい相手」だと伝わっていることが、いちばんの備えになります。相談窓口の番号をメモして電話のそばに貼っておくのも有効です。
Q家族でできる予防はありますか?
A「お金の話が出たら、いったん家族に電話する」とあらかじめ決めておくだけでも効果があります。詐欺はその場で判断させることで成立するため、一拍おく習慣が守りになります。