眠っているギフトカードは「隠れ資産」。使わないものを現金化して家計を整理する
家計を見直すとき、まず確認するのは毎月の支出です。 しかし、使っていない「眠った資産」が手元に残っていることがあります。 眠った資産の代表が、もらったまま使わずに置いてあるギフトカードです。
「眠っているギフトカード」は隠れ資産
- もらったけど使っていないアップルギフトカード
- ポイント交換したまま忘れているギフト券
- 金額を間違えて買ったカード
たとえば、3,000円のカードが2枚と、5年前にポイント交換したギフト券が1枚あるとします。合わせれば、数千円が引き出しの中で眠っている計算になります。 これらのカードは、現金と同じ価値を持ちながら、使われていない資産です。使わないままであれば、その金額は止まったままで、家計には1円も効きません。
ギフトカードが眠ってしまう、4つの入り口
なくしたわけではないのに使わないまま残っている、という状態には、いくつかの決まった入り口があります。
| 入り口 | よくある場面 | 眠りやすい理由 |
|---|---|---|
| もらいもの | お祝い・お礼・景品として受け取った | 自分では選んでいないので、使いみちが浮かばない |
| ポイント交換 | 期限が近いポイントをギフト券に替えた | 「替えた」時点で満足してしまい、そこで止まる |
| キャンペーン | 応募・アンケート・キャッシュバックの謝礼 | メールで届き、受信箱に埋もれる |
| 買い間違い | 金額を間違えた/用途を勘違いした | 使いにくい額面が半端に残る |
4つの入り口に共通しているのは、カードを受け取る時点と、カードを使う時点が離れていることです。 受け取ってから使うまでのあいだに別の予定が入り、カードの存在が記憶から抜け落ちます。ギフトカードが眠るのは、この時間の開きによって起こります。
棚卸しで見る、「眠りやすい場所」チェック表
現金化するかどうかは、あとで決めて大丈夫です。 先にやることは、どこに・いくら眠っているかを把握することです。以下では、実際に見つかりやすい場所を、物理とデジタルに分けて並べます。
物理(手で触れる場所)
| 場所 | 見るポイント |
|---|---|
| 財布・カードケース | ポイントカードの束にまぎれていないか |
| 引き出し・書類ケース | 領収書やレシートと一緒になっていないか |
| 贈答品の箱・封筒 | メッセージカードにはさまれていることが多い |
| 手帳・本のあいだ | 「なくさないように」しまった場所ほど忘れる |
| バッグの内ポケット | 通勤バッグ・旅行バッグの使っていないポケット |
デジタル(画面の中)
| 場所 | 探し方のヒント |
|---|---|
| メールの受信箱 | 「ギフト」「コード」「Apple」で検索 |
| アーカイブ・迷惑メール | 受信箱で見つからないときはここ |
| SMS・メッセージアプリ | 家族や友人から画像で送られていることも |
| スマホの写真フォルダ | カード裏面を撮ったまま忘れているケース |
| メモアプリ | 「あとで使う」と貼り付けたコード |
| ポイントサイトの交換履歴 | 交換済みなのに未受け取りのものがないか |
| ネット通販の購入履歴 | 自分で買ったギフトカードの記録 |
30分でできる、棚卸しの手順
デジタル断捨離の視点
物の断捨離と同じように、使わないデジタル資産も整理する、という考え方があります。
- 使っていないサブスクは、解約します
- 眠っているポイントは、使い切ります
- 使わないギフトカードは、現金に換えて、生きたお金にします
「いつか使うかも」と考えて持ち続けるよりも、今の家計で使える形、つまり現金に変えるほうが、 資産の扱いとしては合理的な場合が多くなります。
手放す時期は、自分の予定に合わせて決められます
アップルギフトカードは、有効期限が設けられていないのが基本とされています(扱いは発行された国の規定にもとづくので、手元のカードや台紙、メールに期限の記載がないかは一度確認してください)。 そのため、期限が近づいたから急いで手放す、という進め方をとる必要はありません。期限の考え方と、放置したときのリスクは有効期限はある?期限切れの心配と、使わない場合の考え方で詳しく扱っています。
見つけたあと、選択肢は3つある
棚卸しが終わったら、1枚ずつ行き先を決めます。選べる道は、大きく3つです。
| ①使う | ②譲る | ③売る | |
|---|---|---|---|
| 受け取る価値 | 額面どおり | 額面どおり(相手が受け取る) | 額面より目減りする |
| 向く場面 | 買いたいものが具体的にある | 使ってくれる家族・友人がいる | 使う予定が思い当たらない |
| 手間 | ほぼなし | 渡すだけ | 申し込み・本人確認など |
| 手元に残るもの | 買ったもの | 感謝 | 現金 |
| 注意点 | 使い切れないと結局残る | 渡した時点で価値が移る | 未使用のコードであることが前提 |
①買いたいものがあるなら、使うのがいちばん無駄がありません
買いたいものが具体的にあるなら、そのまま使うのが額面どおりで、いちばん目減りしません。 売却を考えるのは、使いみちを何度も考えても浮かばないときで十分です。
ただし、注意点がひとつあります。残高を使い切ろうとして、必要のないものを買ってしまう場合があります。 残高を消化するためだけの買い物は、家計の支出を増やします。
②使ってくれる人がいるなら、譲ることができます
未使用のカードなら、家族や友人に渡すこともできます。 ただし、人に譲る場合も、コードを見せた(渡した)時点で価値が相手に移るという性質は変わりません。 一度渡したコードを返してもらうことはできないので、渡すと決めたら渡し切ることが前提になります。
③使う予定がないまま何年も残っているなら、売ることが現実的です
使う予定がないまま何年も残っている場合に、現金化が現実的な選択肢になります。 使わないカードを一度売って現金にするのは、正当なリセールです (買取と現金化の違い)。
現金化するときの考え方
- 使わないギフトカードを一度売って現金にするのは、正当なリセールです (買取と現金化の違い)。
- ただし、換金率のぶんだけ目減りします。「眠らせて0円のまま」と「目減りしても現金化」の2つを並べて判断してください。
- 普通に使えるカードは、そのまま使ったほうが額面どおりで得になることもあります。
目減りは「いくら」なのかを、先に見ておく
「目減りする」という言葉のままでは、幅が分かりません。金額に直すと判断しやすくなります。 たとえば率が85%のときと90%のときで、手取りは次の表のように変わります。
| 額面 | 率85%のとき | 率90%のとき | 差 |
|---|---|---|---|
| 3,000円 | 2,550円 | 2,700円 | 150円 |
| 5,000円 | 4,250円 | 4,500円 | 250円 |
| 10,000円 | 8,500円 | 9,000円 | 500円 |
| 30,000円 | 25,500円 | 27,000円 | 1,500円 |
(数字は説明のための例です。実際の率は日々動きます)
眠ったままのカードは、家計から見ればずっと0円のままです。 0円のままの状態と、表の手取り額とを並べて、「2,550円になるなら動かす」と思えるかどうかで判断できます。
「もらいものを売るのは、失礼では?」
棚卸しを進めると、もらいものをどうするかで手が止まることがよくあります。 気持ちの問題なので、正解はありません。整理の材料を2つだけ挙げます。
ひとつは、贈った側の目的が「相手の役に立つこと」にあるという点です。 引き出しで何年も眠っているよりも、形を変えて生活に使われたほうが、贈った側の目的には近いという見方ができます。
この気持ちの整理については、もらったギフトカードを売るのは失礼?でもう少し掘り下げています。
もうひとつは、それでも気が進まない場合は、無理に売らなくてよいという点です。 「これは思い出として持っておく」という判断も、行き先を決めたことになります。この記事がすすめているのは、1枚ずつ行き先を決めておくことです。
売ると決めたときに、見ておく数字
現金化を選んだ場合に確認する項目は、3つです。
①表示の率は「上乗せ込み」のことがある
各サイトが大きく掲げている率は、ベース率+LINE登録などの上乗せ(およそ+0.5〜1%)で構成されていることがよくあります。 ギフトカード総研は、条件のつかないベース率にそろえて各サイトの換金率を並べています。 そのため、ギフトカード総研の数字は各サイトの公式表示より控えめに見えます。上乗せの条件を満たした場合は、実際に受け取る率が公式の表示に近づきます。控えめな数字で見比べて、上乗せは「おまけ」として計算に入れないでおくと、受け取る金額の見込みがずれません。
②「初回買取率」か「2回目以降買取率」か
大きく出ている数字は初回買取率(はじめての人向け)であることが多く、2回目以降買取率は別に設定されているのが一般的です。 棚卸しで複数枚まとめて出てきたなら、一度に売るのか、分けて売るのかで適用される率が変わることがあります。分けて売る予定があるなら、2回目以降の率も先に見ておくと計算が狂いません。
③手数料を引いた「手取り」で比べる
率が0.5%高くても、振込手数料が数百円かかれば、小さい額面では逆転します。
安全面の確認は安全なサイトの選び方にまとめています。棚卸しで出てきた分をまとめて売るときほど、先に一度目を通しておくと安心です。
ありがちな3つの場面
① 引き出しから3年前のカードが出てきた → まず期限の記載がないかをカードや台紙で確認。記載がなければ、あわてる必要はありません。使いたいものがあるなら使う、思い当たらないなら一覧に載せて保留。この段階では登録しないのがコツです。
② ポイント交換したギフト券が、アプリの中に残っている → 交換履歴を開いて、未受け取りのものがないかまで見てください。「交換した」で止まっていて、コードを受け取っていないケースがあります。受け取り済みのコードは、スクリーンショットのまま写真フォルダに埋もれがちです。
③ 金額を間違えて買ってしまった → 半端な額面は使いにくく、いちばん眠りやすいパターンです。使う予定が立たないなら、現金化の判断が比較的しやすい1枚と言えます。未使用のうちであれば選択肢が残ります。
二度と眠らせないための、小さな仕組み
棚卸しは、一度やって終わりにするよりも、続けたほうが効果があります。次に眠らせないための工夫は、どれも数秒で終わります。
- 受け取ったその日に行き先を決めます。「使う/譲る/保留」の3つから選ぶだけです
- 行き先が決まらないカードは、1か所に集めます。封筒でも、スマホのフォルダでも構いません
- 年に1回、棚卸しの日を決めます。確定申告の時期や誕生月など、覚えやすい日にしてください
- 使う分だけチャージします。先にまとめて登録すると、選択肢はその時点で「使う」の1つに減ります
- コードを写した写真は、使い終わったら消します。残す場合は、保管場所を決めておいてください
まとめ
- 使わないギフトカードは、使われていない「隠れ資産」です。まずは棚卸しをして、合計額を出してください。
- 探す場所は、メール・写真・メモ・交換履歴といったデジタルが先です。そのあとに財布や引き出しなどの物理の場所を回ります。
- 見つけたあとの選択肢は、使う/譲る/売るの3つです。使う予定があるなら、使うのが額面どおりで目減りしません。
- アップルギフトカードには有効期限が設けられていないのが基本とされているので、急いで手放す必要はありません。手元のカードや台紙に期限の記載がないかだけ、一度確認してください。
- しかし、チャージ(登録)した残高は原則として現金に戻せません。行き先を決めるまで登録しないでおくと、3つの選択肢が全部残ります。
- 売ると決めたら、ベース率での比較・初回買取率か2回目以降買取率か・手数料を引いた手取り、この3点を見れば十分です。
売ると決めたら、安全なサイトの選び方を確認したうえで、 各サイトの換金率の比較で今日いくらになるかを見てください。